第221章

「これ、は……」

 山田蓮花は一瞬、恐怖で硬直した。あまりに焦っていたせいで、先ほどの藤原家の祖父の言葉に含まれていた真意に、今の今まで気づかなかったのだ。

 今にして思えば、部屋に入った瞬間から、祖父は彼女に対して警告を発していたということになる。

「お義父様、何を仰いますか。私ごときが、お義父様に手を上げるなど……たとえ神様に度胸をお借りしたとしても、そのような大それた真似はいたしませんわ」

 山田蓮花の反応は早かった。自身の非を認め、媚びへつらうことにかけては、彼女の右に出る者はいない。

 つい先ほどまでどれほど横柄な態度を取っていようと、次の瞬間には顔色一つ変えず、鮮やかに...

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