第321章

「奴らは、口封じに来たのよ」

 日向琴葉は「奴ら」が具体的に誰なのかを明言することは避けたが、その目的だけははっきりと口にした。

 彼女を始末すること、それだけが奴らの狙いなのだと。

「あの日、私にくれたヒントが原因ね。あなたが身につけていた物だからこそ、高橋久弥はその異変に気づくことができた」

「結果として、あなたは口封じの対象になってしまった」

「秋山さん、どうしてそれを……」

 日向琴葉は言葉を詰まらせ、驚愕の眼差しを秋山棠花に向けた。

 彼女はこれまで、この件について誰にも漏らしたことはない。高橋久弥との関係も含めて、だ。

 秋山棠花は穏やかに説明を加える。「勘違いし...

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