第410章

 佐藤玲は、秋山棠花が自分を困らせるような真似は絶対にしないと知っていた。だからこそ、余計に胸が痛んだ。

 棠花の手になる曲は、どれも聴く者を圧倒するほどの完成度を誇る。

 それは彼女のデザインの才能と同じく、常に鮮烈な驚きを与えてくれるものだ。

 だからこそ、これ以上秋山棠花に無理をさせたくなかった。

「大丈夫だって。たかが一曲だし、最悪向こうに直接言って、別の曲をメインにしてもらえばいいだけだから……」

「あんたの仕事に関わることなのに、そんな適当でいいわけないでしょ。時間はまだたっぷりあるんだし、心配しないで。私なら平気よ」

「でも……」

 佐藤玲が言い終わらないうちに、...

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