第445章

 裁判所の正門前。

 秋山棠花は、手にしたばかりの離婚届の受理証明書を呆然と見つめていた。ついに、ここまで来てしまったのだ。

 今日から、彼女と藤原光弘は赤の他人となる。

 法廷での彼の様子──あんなにも離婚成立を急ぎ、自分を厄介払いしたがるような姿を思い出すと、棠花は自分自身が哀れでならなかった。

 彼が自分を愛していないことは知っていた。だが、これほどまでに彼女を捨てたがっていたとは、思いもしなかったのだ。

 けれど、これでいい。

 こうして突き放されれば、もう二度と彼に期待なんて抱かずに済むのだから……。

 一足遅れて出てきた藤原光弘は、階段の下で立ち尽くす彼女の背中を見...

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