第449章

 藤原お爺さんが言葉を切り、顔を上げた藤原光弘の瞳は充血し、ある一点を死に物狂いで睨みつけていた。その眼に宿る殺気は、人を八つ裂きにせんばかりの勢いだ。

 お爺さんは孫がまた何の癇癪を起こしたのかと、呆れたように吐き捨てた。

「何を睨んでおる! 自分の妻一人繋ぎ止められんくせに、一人前の口を利くでないわ」

 その言葉も、今の光弘には響かない。両の拳をきつく握りしめ、心臓を抉られるような激痛に耐えるのが精一杯だった。

「爺さん、あんたの言う通りだ……。俺がどうしようもないクズだったから、秋山棠花を怒らせてしまったんだ」

「あいつはもう、本当に俺に愛想を尽かしたんだろうな。だから離婚な...

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