第476章

 高橋久弥の検査結果は、ことのほか早く出た。

 銃弾は胸部に食い込んでいたものの、不幸中の幸いと言うべきか、心臓周辺の致命的な部位への損傷は免れていた。出血こそ激しかったが、それは銃弾が血管を突き破ったことによるものだ。

 あとは、しばらくの間、絶対安静にして身体の回復を待つだけ。

 要するに、いかなる体力仕事も禁じられたわけだが――これこそが、高橋久弥にとって最大の頭痛の種だった。

 今の状況で、おめおめと静養などしていられるか。

 社長は罠に嵌められて全てを失い、彼自身も職を追われた身だ。

 今こそ、藤原社長に付き従い、再起を図る絶好の機会ではないか。捲土重来を期すべきこの時...

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