第511章

「でも棠花、考えたことあるか? こうでもしなきゃ、お前が俺と大人しく一緒になんてなるわけないだろう。全部、お前を愛しすぎたからこその行動なんだよ」

 藤原颯は、秋山棠花の言葉に少しも腹を立ててはいなかった。

 むしろ、彼女が何度も拒絶したからこそ、ここまで及んだのだと考えている。

 藤原颯という男は、自分が成し遂げたいことに対して過程など意に介さない。最終的に望む結果さえ手に入れば、それでいいのだ。

「棠花、俺がこの瞬間をどれだけ待ち焦がれていたか、わかるか?」

 彼は陶酔したような眼差しで、腕の中の女を見つめた。

「俺たちが初めて会った時のことを覚えてるか? あの大勢の中で、お...

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