第525章

「だが、結果は見ただろう。俺が動かなければ、藤原家は今頃消滅していた。俺たちが反り合わないのは百も承知だ。だが、少なくとも同じ藤原の血が流れているじゃないか。なぜ骨肉の争いを繰り広げ、ここまで追い詰めなければならないんだ?」

「それとも何か、自分の目的のためなら、藤原家が破産しても構わないと言うのか?」

「藤原颯、一体何を考えている!」

 藤原光弘の放つ一言一句が、切っ先鋭い刃となって藤原颯の古傷を抉る。

 颯は鼻梁にかかった金縁の眼鏡を乱暴に毟り取ると、デスクに叩きつけた。遮るものがなくなった双眸は充血し、陰惨な光を宿している。

「藤原光弘、いい加減にしろ!」

「あぁ、そうだな...

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