第552章

ところが振り返ると、社長は手元のタブレットをじっと見つめ、画面上のタイムラインを細かく追っているではないか。

まるで他人の出来事を眺めているかのように、その表情はひどく平穏だった……。

彼自身はまるで、静かに事の成り行きを見守るただの傍観者のようだった。

マネージャーである池田部長の背中にはすでに冷や汗が伝い、前回この執務室を訪れた際の光景が脳裏をよぎった。

思わず口をついて出る。

「藤原社長、今回もただ見ているだけで……何も対処しないおつもりですか?」

前回の件以来、彼は社長のこの沈黙を貫くやり方がすっかりトラウマになっていた。

何を考えているのか全く読めないため、自室に戻っ...

ログインして続きを読む