第598章

今回も藤原颯は従順に協力し、ヤールが裏で手を引いていた数々の手口を裁判官の面前で赤裸々に暴露した。

さらに安田時也が陣頭指揮を執っていることもあり、エイドリ家側の弁護団は瞬く間に劣勢に立たされた。

その光景を目の当たりにした楽安グループのトップ、夏川卓真は顔面を蒼白にしている。

だが奇妙なことに、被告席に座るヤールの表情は終始冷徹そのもので、焦る気配すら見せない。

安田時也の弁論が終わり、発言権がエイドリ家側へと移る。

ヤールはそこで初めて藤原光弘の方を一瞥し、淡々と口を開いた。

「かかる主張には同意しかねます。私は一切関与しておりません。どうしてもそのような陰謀を私のせいにした...

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