第633章

藤原光弘はそれを聞いて、呆れるやらおかしいやらで吹き出しそうになった。

秋山棠花の目には、俺がそんなに度量の狭い男に映っているのだろうか?

いくらなんでも、叔父たちが秋山棠花へのプロポーズを後押ししてくれたのだ。その大恩を忘れるはずがない。

彼は目を細め、わざと勿体ぶった様子で尋ねた。

「奥さん、俺が叔父さんたちのために何を用意したか、知りたいか?」

秋山棠花はますます好奇心を掻き立てられた。

「何なの?」

「秘密だ」

秋山棠花は呆れ顔で彼を見つめた。

昨日の優しくて思いやりのある藤原光弘はただの幻で、目の前にいる腹黒くて意地悪な男こそが彼の本性なのではないかと思えてくる。...

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