第655章

「これって……」

「いくらなんでも、やりすぎじゃないの」

 鏡に映る自分の姿。顔と腕以外の全身が、赤紫色のキスマークでびっしりと覆われており、まともな肌などどこにも残っていなかった。

 安田延司のやつ、昨夜わたしがぐったりしているのをいいことに、一体どれだけ無茶をしたのよ?

 こんなに噛み付くなんて!

 普段はあんなに落ち着き払っているくせに、二人きりになるとこれほどまでに狂気を帯びるのだから。

 こんな姿じゃ、外も歩けないじゃない!

 棠花がもう帰った後で本当によかった。もし見られでもしたら、恥ずかしくて死んでしまうところだった。

 それでも、マネージャーの朱音には一言伝え...

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