第660章

佐藤玲は懇願するような眼差しを目の前の秋山棠花に向け、甘えるように言った。

「棠花、一緒に行ってくれないかな。私一人じゃ何を選べばいいかわからないし、それに、棠花の延司おじさんの好みも知らないから……」

「もし私の選んだプレゼント、気に入ってくれなかったらどうしようって」

そう言うだろうと予想していた秋山棠花は、手元の時計に視線を落としてから口を開いた。

「お昼に会議が一つあるけど、それが終われば予定は空くわ。玲は? 今日は本当に仕事に行かなくて平気なの?」

普段の佐藤玲なら今日のように暇を持て余しているはずがない。しかもニューアルバムのリリース直後とあっては、本人が休みたがっても...

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