第768章

「安田延司、こうなることは最初から分かっていたのね?」

 佐藤玲は、目の前にいる男をまっすぐに見つめていた。

 もうすぐ四十路を迎えようとしているのに、目の前にいる彼は、十数年前の記憶にある若き日の安田延司と何一つ変わらない。

 認めざるを得なかった。こんな状況になってもなお、自分は彼を深く愛しているのだと。

 十数年前、二人が出会ったあの瞬間から、一生彼以外の人を愛することはないと運命づけられていたのだ。

 長年胸の奥に秘め続けてきた恋心、思慕、そして拒絶されると分かっていながらも、どうしても抑えきれず繰り返した告白——。

 夢にまで見るほどこの男を求め、結ばれたいと切望してき...

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