第804章

さすがの佐藤玲も、今回ばかりは同情を禁じ得なかった。

先ほどはあまりの怒りに頭に血が上り、思わずキツい言葉をぶつけてしまったが、決して北野薫の両親をわざと皮肉ったわけではないのだ。

幸い薫は気にしておらず、安田延司のフォローもあって、その場はなんとか丸く収まった。

考えをまとめた薫は皆を見渡し、最終的に延司とその傍らにいる秋山棠花へと視線を向けた。

「安田さん、棠花。今の私が自分から誰かに連絡を取るべきじゃないのは分かってる。でも、あなたたちならできるから……私が安田家にいるってこと、時也に伝えてあげて。これ以上、彼に理不尽な思いをさせないで。両親のことは私が一番よく分かってる。あの...

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