第823章

 図星を突かれた佐藤玲は、ぽっと頬を染めた。

 日向琴葉の前では、何一つ隠し事ができないと分かっていた。

 彼女の目は、あまりにも鋭すぎる。

 気づかれたならそれでいい。元より自分の意思なのだから。だというのに、わざわざ面と向かって暴くなんて……この憎たらしい女は、昔から口を開けば容赦というものがない!

「コホンッ」

 佐藤玲は恥ずかしさのあまり、手にしていたイチゴすら喉を通らなくなってしまったが、気丈な態度だけは決して崩さなかった。

「誰が恋愛脳よ。これは自分の将来のために、一番ふさわしい道を描いているだけ。生活のバランスも取れるし、今後の仕事にも響かないわ。分かってもいないく...

ログインして続きを読む