第119章 自分の息子を信じるか?

「遥!」

二階から転げ落ちてきた日野遥を見た瞬間、浅井景辰の顔色がさっと変わった。反射的に駆け寄り、彼女のそばへ膝をつく。

辻本雨妃もその場で凍りついたが、すぐ我に返って後を追った。

床に横たわる日野遥は、紙みたいに真っ白な顔をしていた。額には細かな汗が滲み、苦痛に歪んだ表情のまま、浅い息を繰り返している。

やがて——鮮やかな赤が、彼女の太腿を伝って落ちた。スカートの布をじわじわと染め上げていくその光景は、目を背けたくなるほど生々しい。

浅井景辰は呆然と、太腿の血に視線を奪われたまま固まる。

辻本雨妃がはっとして、慌てて救急へ電話をかけた。

「景辰……」

日野遥は苦しげに浅井...

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