第169章

「ダメ」

透はきっぱりと言い切り、小さな顔いっぱいに意志を貼りつけた。

「明日、ママと一緒にごはん食べたいんだ。真鍋おじさんも一緒に」

辻本雨妃は一瞬、言葉を失う。

でも、そういえば——真鍋英弥と再会してから、ちゃんとした食事を三人で囲んだことはなかった。

雨妃はスマホで予定をざっと確認し、最後には笑って透の頭をくしゃっと撫でた。

「はいはい。全部、透の言うとおり。どこで食べたい? 場所は透が決めていいよ」

透がにやりと、秘密めいた笑みを浮かべる。

「家で」

「家で?」

雨妃は思わず聞き返した。

「うん!」

透は勢いよくうなずき、隠しきれない得意げな顔をする。

「最...

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