第27章

「泊まっていく?」

結城和の目がきらりと輝いた。「でも、ママはいいって言うかな?」

「おばあ様、白川おばさんのこと、すごく気に入ってるみたい」結城沙耶は頭を掻きながら言った。「さっきご飯のとき、おばあ様、何回も白川おばさんにおかずを取ってあげてたし、スカートが素敵だって褒めてたよ」

結城和はすぐに床から跳ね起き、うさぎのぬいぐるみをソファに放り投げた。「じゃあ、おばあ様のところに行こう!おばあ様に、白川おばさんを泊めてもらおうよ!」

二人の小さな子供が手を取り合って階段のところまで走っていくと、ちょうど主寝室からUSBメモリを持った白川詩帆が出てくるところだった。その後ろには、静かな表...

ログインして続きを読む