第66章

鈴木明は顔を真っ赤に高揚させ、何度も藤堂詩織に親指を立てて見せた。

「藤堂部長! あなたいや……これは……まるで……奇跡です! 十年技術畑にいますが、こんなに見事なプランは見たことがありません! 本当に尊敬します! 藤堂社長、一体どうやってこの案を思いつかれたのですか?」

彼の後ろでは、技術部のメンバーたちが小さな入口を塞いでおり、その眼差しは尊敬の念で満ち溢れていた。

「鈴木兄さん、一人で喋ってないでくださいよ! 藤堂社長、今日からあなたは俺の唯一のアイドルです! 今後、藤堂社長について実験を続けさせてください!」

「俺もです! 前に誰だよ、藤堂社長がコネで箔付けに来ただけだって言っ...

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