チャプター 187 サーチ

深夜零時、シャンデリアの光が部屋の隅々までこぼれ落ちた。光と影が絡み合うその中で、リリーはかすかな眩暈を覚える。

部屋は広くはないが、洒落た調度が整っていた。壁には抽象画が数点掛けられ、隅のフロアランプがほのかな光を落としている。

「どうぞ、お掛けください」ギルバートは紳士然と椅子を引き、その所作は滑らかで自然だった。

けれどリリーは、どこか引っかかりを感じていた……急に誘われたことか、やけに静かで私的すぎるこの部屋か、それとも深夜に見知らぬ男と二人きりになるという、女としての本能かもしれない。

彼女は椅子に腰を下ろし、膝の上で手を組んだまま、意識して仕事の場のような姿勢を保った。

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