第30章ゲスト

「おい、うるさすぎだろ!」ジョシュアはぶつくさ言いながら、テントの外へ空気入りの枕を放り投げた。枕はヘンリーの後頭部に見事に直撃する。

山の麓でさえずる鳥の声は早朝、とりわけ澄んで聞こえたが、ジョシュアの怒鳴り声でほかの二つのテントもがさがさと揺れた。

最初に姿を現したのはテリーだった。髪はぐしゃぐしゃ、目つきは殺気立っている。睡眠不足で苛立ちはほとんど手触りがあるほどだ。

「朝っぱらから何をわめいてんだよ。いい加減に――」言いかけて、ヘンリーのしかめ面と、高く掲げられた配信中のスマホが目に入った。瞬時に察し、怒りは呆れに変わる。「もう撮ってんのかよ、こんな早くから。スタッフはいつ来るん...

ログインして続きを読む