第39章賛美

「チェイス、行けるか?」無線機越しに監督の声がジリジリと響いた。どこか切迫した調子だ。

チェイスは病院のベッドに腰かけていた。小さな身体は、真っ白なシーツの中にほとんど埋もれてしまいそうだった。

彼はうなずき、何も言わず、深く息をいくつか吸ってから目を閉じた。

周囲のスタッフも息をのむ。照明係が最後の微調整を入れ、子どもの青白い顔にやわらかな光が落ちた。

「四十二シーン、テイクワン、アクション!」

カチン、とカチンコが閉じられ、チェイスが目を開ける。

その瞬間、彼はもうチェイスではなかった。台本の中の、余命わずかな子どもになっていた。

「おばあちゃん、ママ……叔父さん……」チェイ...

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