第17章 菅田承吾にかけられた懸賞金

菅田美波は、たった一言だけ言い捨てると、それ以上は彼を相手にしなかった。

くるりと踵を返し、この喧騒から離れようとする。

今夜の目的は果たした。ここで時間を浪費するつもりはない――はずだった。

だが振り向いた刹那、視界の端が、遠くの山林の影に走った「不自然な光」を捉えた。

ひらり、と消える冷たい煌めき。毒蛇の舌先みたいに陰湿で、致命的。

美波の歩みが、ほんの僅かに止まる。

一般人なら車のライトの反射で片づけるだろう。だが彼女の目には、もっとはっきりした「死の合図」だった。

スコープの反射。

暗がりで誰かが覗いている。しかも、殺意つきで。

表情は動かさない。けれど胸の奥で、最...

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