第18章 藤原時夜に会いたい

田中雪子は佐藤花子を抱きながら、続けて言った。

「でも、ただ食いぶちを減らすことはできない。花子は引き続き藤原社長のそばに行きなさい。花子が次の藤原奥様になれば、私たちの家は尽きることのない栄華を享受できるのよ」

佐藤花子はうなずき、未来の生活に思いを馳せ始めた。

翌日、彼女は早速出社した。

赤いタイトスカートを身につけ、化粧も完璧で、黒いハイヒールを履いていた。

会社に勤めに来たというより、パーティーに参加するような姿だった。

佐藤花子が社長室のドアの前をうろうろしているのを見て、もう一人の大前秘書が声をかけた。

「佐藤秘書、藤原社長に何かご用ですか?用があるなら直接入ればい...

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