第229章

桜は彼らの不可解な行動にすっかり戸惑っていた。そろそろ高橋玲が起きる時間だと思い、上の階へ行って声をかけようと考えた。

しかし、リビングのソファの傍らに高橋玲のスリッパが転がっているのを見つけて驚いた。

部屋に入ってみると、ベッドの上には掛け布団すらなかった。

桜はさらに首を傾げた。今朝は奇妙なことばかりが続く。

「お嬢様、どうして靴を下の階に脱ぎ捨てていらしたのですか。妊婦が素足で歩き回ってはなりませんよ。早くお履きください」

桜はそう言いながら、高橋玲の足元にスリッパを置いた。

彼女がスリッパを履くのを見届けると、たまらずに尋ねた。

「お嬢様、お布団はどうされたのですか」

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