第27章 立ち入り禁止

「今言っていることは、高橋家が藤原時夜から3億円を投資してもらったにもかかわらず、まったく収益がなく、ずっと赤字だったということか?」

高橋玲は考え込むように黙った。

突然、家と会社を取り戻してから、佐藤海と田中雪子が騒ぎに来ていないことに気づいた。

それだけでなく、佐藤花子でさえ会社で彼女を嘲笑うだけだった。

彼女の性格からすれば、損をしたら必ず取り返しに来るはずだ。

こんなに大人しいのは明らかに異常だった。

鈴木弁護士はうなずき、自分の推測を口にした。

「はい、佐藤海はさまざまな投資を行っていました。しかし、すべて損失を出しています。私が疑っているのは、おそらく……」

彼...

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