第77章 同じ試合に参加する

そう言い捨てると、杏璃はそのまま通話を切った。

手早く身支度を整え、大原泰介に「出発の準備ができた」とメッセージを送ると、そのまま車で空港へ向かった。

車を停めたところで、ちょうど大原泰介が迎えに来た。彼はそのまま自然な手つきで、杏璃のスーツケースを受け取る。

「こんな重いもの、君に持たせるわけにいかないだろ。俺が持つよ」

杏璃は断らず、そのまま大原泰介と並んで空港の入口へ向かった。

途中、1台のロールス・ロイスの横を通りかかった瞬間、二人そろってわずかに目を見開く。

「これ、兄貴の車じゃないか。今日、兄貴も出張なのか?」

杏璃は答えなかった。

大原晴樹のことは、彼自身から杏...

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