第7章

 這うようにしてワインセラーに逃げ込み、私は冷たいワインラックに背を預けて激しく喘いだ。

 薄暗い地下の空間は微かな明かりに照らされ、木製のラックには赤ワインのボトルがずらりと静かに横たわっている。

『くそっ……さっきは危うく、みんなの前で……』

 私は胸を強く押さえ、この忌々しい鼓動を落ち着かせようとした。スカートの奥の惨状が、先ほどダイニングテーブルで起きたすべてをまざまざと思い出させる——賢也の指、あの恥辱的な快感、そして早野のあの悍ましい視線を。

 早くワインを見つけて、ここから離れなきゃ。

 震える手でラックの間を探し回り、一番奥でようやくその82年のラフィットを見つけ出...

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