第17話

和也は顔色を変え、冷たく鼻で笑った。

「葵、俺のことをそんな風に思っていたのか」

私は少しも怯むことなく、真っ向から問い返す。

「そう思っちゃいけないの?」

彼が急に下手に出たからといって、良心に目覚めたなんて微塵も信じていない。そもそも、この男に良心などというものは存在しないのだから。

「葵、昔みたいに素直になれば、欲しいものは何でも買ってやる。今の可愛げのないお前は、好きじゃない」

和也がふいに一歩近づいてくる。その瞳の奥には、底知れぬ暗い光が宿っていた。

ふと嫌な予感がして、私は本能的に一歩後ずさり、距離を取ろうとした。

「どういう意味?」

和也はさらに距離を詰め、私...

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