第36話

失望が重なり、和也への期待なんてとっくに捨てていた。

それでも、彼が寧々を気遣う姿を見るたび、どうしようもなく胸が痛む。

和也を愛さないようにするには、まだ長い時間が必要なのだろう。

私の言葉に、梨乃は深くため息をついた。

「あんな男だって最初から分かってたら、何があっても結婚なんて止めさせたのに」

かつての結婚式を思い出し、私はさらに苦笑いを深める。

本番を迎えるまで、彼はただの一度もリハーサルに顔を出さなかった。

ウェディングドレスの撮影でさえ、上の空で適当に済ませていた。

まるで結婚が、私一人の問題であるかのように。

初夜の晩すら、寧々からの電話一本で呼び出されて出て...

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