第6章

 重たいまぶたを無理やりこじ開けると、頭上の蛍光灯の刺すような光に、反射的に目を細めた。

「結衣」

 温かい手が、私の手をきつく握りしめていた。顔を向ける。結人だった。

「しゃべろうとしないで」彼はそう言い、紙コップの水をひび割れた私の唇にそっと押し当てた。

 一口すすってから、枕に身を預ける。

「もう終わったよ、結衣」結人は声を落とした。

「警察が麗奈を手錠つきで引きずり出していった」

 保健室の先生が点滴を確認しに入ってくる。

「運がよかったわ。肺に水は入ってない。でも絶対安静。いい?」

 私は弱々しくうなずいた。

 けれど毛布の下で、私の手は硬く握りこまれていく。逮...

ログインして続きを読む