第8章

心臓が急に激しく鼓動を始めた! 彼、今なんて言ったの?

「こんな風に考えるべきじゃないって分かってる」譲司は、その写真に語りかけるように続けた。「彼女は隼人の恋人だし、僕はただ彼女のサポートをするためにここにいるだけだ。でも……この気持ちを抑えられないんだ」

なに!? 思わず声が出そうで、私は必死に自分の口を手で押さえた。気持ちを抑えられない、ですって?

「彼女のチャンピオンという肩書きや名声に惹かれているわけじゃない。ただ彼女自身が……本当の彼女が好きなんだ」

突然に、目に涙が溢れてきた! 彼……本当の私を好きだって……?

「今の可愛らしい彼女ももちろん魅力的だ――...

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