第7章

 三年後。

 ニューヨークのイースト・リバー沿い、廃倉庫を改装して造られた地下会場。マフィアの年次サミットである。

 各ファミリーのボスたちが、その地位に応じた席につく。主賓席にはモレッティ、ペトロフ、デ・ルカ。次のテーブルには中堅ファミリーが並び、そして最も辺鄙な片隅の席――そこは、淘汰の危機に瀕した弱小ファミリーの定位置となっていた。

 コンスタンチン家の席は、その片隅にあった。

 ニコライは皺だらけのスーツを身にまとい、目の下にはどす黒い隈を作っている。

「聞いたか? コンスタンチンは三年前に気が狂って、世界中を駆けずり回って元妻を捜してるらしいぜ」

「捜すもクソもねえよ。...

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