第106章

夕食を半分ほど食べたところで、ブールランが脱出に成功したという知らせが入った。

あの駐車場には管理人がおらず、車から立ち上る凄まじい黒煙を目撃した通行人が通報したらしい。

救出された時のブールランは瀕死の状態だったそうで、しばらくの間は私たちに手出しできないだろう。

夕食を終えると、エドガルは残業のために警察署へ戻っていった。野心家で、昇進のためなら手段を選ばない男だが、警察官という職業そのものは心底愛しているようだ。

カフェレストランを出ると、すっかり夜の帳が下りていた。

冷え込みが厳しく、通りに人影はまばらで、数基の古びた街灯だけが心許ない明かりを灯している。

レストランの向...

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