第118章

我が家で一番エミアを嫌っているのは、実は私ではなく、マルクス兄さんだ。

だからこそ、エミアが「白鷹」と繋がっているという証拠などなくても、兄さんは彼女を口汚く罵り続けていた。

「あの尻軽女! 売女め!」

「とっくに微塵切りにして鮫の餌にすべきだったんだ!」

「白鷹がベラを狙ったのも、絶対にあの女が一枚噛んでる! ベラの勘と運が良くなかったら、今頃は……」

私が怪我をする、あるいは命を落としていたかもしれないと想像するだけで、マルクス兄さんは怒り狂う火竜のように暴れ出し、世界中を焼き尽くさんばかりの勢いだった。

彼は猛然とベッドから飛び降りると、拳を固めてルカに襲いかかった。

...

ログインして続きを読む