第131章

砂を吐くというのは、都合のいい言い訳だ。

 私はダイアナ夫人の言葉を何度も遮っては、無邪気なふりをした。ダイアナがワイングラスを握る手は力が入りすぎ、指先が白くなっている。彼女は手を振り上げ、私の顔にワインを浴びせようとした。

 私は彼女の意図を察知し、先んじてその手首を掴んだ。

「危うく忘れるところでしたわ。ダイアナ夫人に、お贈りしたいものがあるのです」

 私が立ち上がると、ジュリーとジャクリーンもそれに続き、ダイアナから三歩ほど距離を取った。

 アドが宴会場に入ってくる。その後ろには五人の給仕が続き、二メートルを超えるシャンパンタワーを載せたワゴンを慎重に運んできた。

 幾重...

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