第15章

「このクソヤロウ!」

マルクス兄さんが拳を振り上げ、ルカに躍りかかろうとする。私は慌てて兄さんを引き留めた。

「私の勘違いだったわ」

私がそう告げると、マルクス兄さんは信じられないといった顔で私を見た。

「ベラ? こいつに譲歩するつもりか?」

私は首を横に振った。

「さっき気づいたの。彼女の首のネックレス、センターのサファイア以外は全部偽物よ」

エミアの表情が瞬時に凍りついた。

「ありえない!」

マルクス兄さんがパチクリと瞬きをする。

「ママがお前にくれたネックレスに、偽物が混じってるわけないだろう」

「だから、たぶん私たちの見間違いなんでしょうね」

私は皮肉な笑みを...

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