第156章

リチャードが疑わしげに尋ねる。

「本当に治ったのか?」

「ああ! 治った!」

レオは子供のように泣き笑いの表情を浮かべた。

「痛くない! 本当に痛くないんだ! いや、やっぱりまだ少し痛いけど」

私は手についた埃を払い、淡々と言った。

「手首の脱臼はそれほど深刻な問題じゃないわ。骨は元に戻したけれど、捻挫もしているから、ここ数日は無理をしないでしっかり休ませて」

レオは何度も頷き、ふと何かを思い出したように言った。

「そうだ、君は医者だったね! 薬の研究が得意だとは聞いていたけど、まさか脱臼の治療までできるなんて!」

「脱臼を治すくらい、難しいことじゃないわ」

「ありがとう...

ログインして続きを読む