第182章

私が港市を離れていた二十日余りの間に、混乱地帯の縄張りはほぼ分割を終えていた。

 混乱地帯に元からいた小規模なギャングたちはいくつか生き残り、例外なく全てが進出してきた大勢力の傘下に入った。四大家族や、港市政府などだ。

 外部の人間が必死に入り込もうとする中、私もその隙を突き、政府区や共治区に人員を浸透させた。

 チェーンの薬局を新たに十店舗オープンさせ、製薬会社の設立準備にも取り掛かり、毎日が忙しく過ぎていく。

 ミシェルは依然として行方不明のままだったが、近いうちに再会できるだろうという直感があった。

 ある日の午前中、私がオフィスで書類仕事をしていると、内線が鳴った。ジェーム...

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