第34章

日が西に傾き、空を焼き尽くすような紅霞が広がる。まるで炎の塊がいくつも浮かんでいるようだ。

薄暗い赤色に染まったチェリー島は、どこか不気味な妖気を漂わせていた。

ここは小さな島で、野生の桜桃樹が至る所に生い茂っている。四千平方メートルもの敷地を誇るワイナリーは、島唯一の建造物だ。

給仕が金色の桜桃樹が箔押しされた招待状を確認すると、私たちを地下のワインセラーへと案内し、要望通りに用意された大広間の個室へと通してくれた。

元々のセラーの構造を活かして改装された個室には、壁に埋め込まれたアンティーク調の銅製ランプが暖かな光を放ち、両側に整然と積まれたオーク樽を照らし出している。空気に...

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