第62章

私は沈黙をもって抗い、音のない不満を訴える。

ルカは背もたれに気怠げに寄りかかり、言った。

「ボーニンの安否、気にならないのか?」

選択の余地などない。私は小さなピルケースからカプセルを一錠取り出して口に含み、ルカに顔を近づけた。その時、ふとアルフレッドがまだ傍らに控えていることに気づいた。

アルフレッドは慌てて頭を垂れ、退出しようとする。だが、ルカがそれを制した。

「そこにいろ」

私の身体が微かに震える。ルカが促した。

「早くしろ」

私は羞恥を押し殺して彼の唇を食み、素早く舌でカプセルを押し込んだ。案の定、私の舌先はルカに絡め取られた。

彼は私のうなじを鷲掴みにして逃...

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