第215章 闇の中の殺し屋

上村サラ POV

日中は行き場もなく、手持ちの荷物もわずかだった。パスポートもカードも失った今、ヘミングウェイ・ホテルに戻ってまで取り返すべきものは何もない。トランクの中身がぶちまけられ、私の服やドレスが床一面に散乱している光景すら、容易に想像できた。

私と春のポケットには、まだいくらかの現金が残っていた。私たちは車を郊外へと走らせ、そこで本格的なケニア料理を食べた。

ケニアに来てからの一週間、私たちは結局のところ、自分たちの生活習慣をただ延長していただけだったのだと気づかされた。ホテルで高級な洋食を摂り、マラ川のほとりのキャンプでバーベキューを楽しむ――。昨日になってようやく、私はこ...

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