第222章 生と死の狭間で

【上村サラ視点】

私が引き金を引いたのだ!

春と別れた後、私はすぐに見知らぬ男に尾行されていることに気がついた。意識が完全に麻痺し、脳はただ「走れ」という命令を両脚に送り続けるだけで、他のことは一切考えられなくなっていた。

入り組んだ路地が織りなす迷路の中で、角を二つ曲がったところで、ようやく男を撒くことができた。私はすぐさま市街地から離れる方向へと駆け出した。春の言っていた「いつもの場所」とは、間違いなくキベラのことだ。車の盗み方なんて知らないけれど、日暮れまでにキベラへたどり着く方法ならどうにか見つけられるはずだ。

けれど、ふと、私は足を止めた。

ある考えが脳裏をよぎったのだ。...

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