第238章 荒野の残酷さ

藤原春 POV

俺たち三人はアンボセリ野生動物保護区内で野営していた。

俺とサラは同じテントの中で眠りについていた。

どれくらい眠っただろうか。地面が微かに震えているのを感じ、ゆっくりと目を開ける。テントの生地越しに外の光が半透明に透けており、夜明けが近いことを告げていた。

サラはまだ目を閉じていて、規則正しい寝息が耳元で聞こえる。だが、それとは別の音が混ざっているような気がした。

意識を集中させると、ようやくそれが何らかの動物の足音だとわかった。重々しい足取りが、遠くから徐々に近づいてくる。

俺は軽くサラの体を揺する。彼女の長い睫毛が震え、ぱっちりと目が開いた。その瞬間、テント...

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