第241章 検問所から公然と越境する

藤原春 POV

重傷を負ったCIAの男を病院の入り口に降ろすと、俺たちの車はすぐさま町を離れ、街灯一つない土道をひた走った。

やがて、ムカリは小さな川のほとりに車を止めた。対岸の向こうには、遠く離れた集落の灯りがちらほらと見えている。一方、俺たちが野営するこちらの岸は平坦な草原になっており、牛の群れが柵で囲われた牛舎へと休みに向かって、ゆっくりと移動していた。

ここならドローンに見つかる危険性も低い。それに、今のCIAに俺たちを追い続ける余力が残っているかどうかも怪しいところだ。

昨日Pajeroで俺たちを尾行してきた二人のうち、一人は死に、もう一人も死んだも同然だ。その前にもナイロ...

ログインして続きを読む