第305章 東アフリカ大冒険が終わった

――上村サラ

春が屋根から地上へと降り立った瞬間、私の東アフリカでの大冒険がようやく終わりを告げたのだと悟った。私は無事だ。私の一番大切な人も無事だ。あとは、最後のエピローグを残すのみ。

ダニエル、隆、渡辺……見慣れた友人たちが次々と目の前に現れ、私は激しい安堵に胸を上下させた。けれど、何よりも私の心を震わせたのは、他でもない春の姿だった。

彼はビアンキ夫人を隆に引き渡すと、ヘルメットとフェイスマスクを外し、私の方へと歩み寄ってくる。

薄暗かった視界がチカチカと眩い光に包まれ、彼の人影以外、何も見えなくなった。足元がひどくおぼつかない。まるで雲の上に立っているかのような感覚に陥る。こ...

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