第200章:ベンジャミンのオフィスには謎の大きな金庫があります

ライラ視点

予備の計画なんてなかったから、私は体が凍りついたように動けなくなった。慌てて携帯電話を掴み、ベンジャミンに「あと一分で下りる」とメールを打つ。絶対に、ここで見つかるわけにはいかない。

すべてを元の場所に戻し、部屋を出ようとしたその時、奥にある金庫に目が留まった。それは巨大な金庫で、その背後には間違いなく宝の山が眠っているはずだ。まだ調べるべきことはあるけれど、もう時間がない。また戻ってこなければ。

他にどうすることもできず、私はオフィスを出て階下へ向かった。「やっと来た」ベンジャミンはくすりと笑った。「ずいぶん遅かったね。トイレで大の方でもしてたのか?」

普段なら、そんな冗...

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