チャプター 131.

カイ視点

この旅のあいだ、俺がタリアの恋人役でいられるなんて、嬉しすぎて自分でも笑ってしまう。

ほかの四人の気持ちだって分かる。けれど、彼女を独り占めできると思うだけで、どうしようもなく胸が躍るのも事実だ。

一晩じゅう腕の中に抱いていられる。考えただけで心臓が歓喜に跳ね上がる。

帰国したら、きっと彼女と二人きりの時間は少し「手放す」ことになるだろう。これから二週間は、俺が彼女を独りで抱えられるのだから。

俺はタリアの隣に立ち、彼女とハムダーン殿下へ交互に視線を向けながら、笑みを浮かべた。

「よかった。だってタリアは十歳のころから私の親友なんだ。彼女に何か悪いことが起きたなんて話、絶...

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