第103章 安藤家の家宴(1)

安藤花子が高橋家を出た途端、スマホが震えた。画面に出た名前は従妹の安藤莉々。――この子、普段はろくに連絡なんてしてこないのに。今日はどういう風の吹き回しだ。

本当は出たくなかった。いったん放っておけば切れるだろうと思ったのに、向こうは諦めずにすぐかけ直してきた。

仕方なく通話ボタンを押す。

「……莉々? 何の用?」

莉々は叔父の家の末っ子で、昔から安藤美咲とやたら仲が良かった。いつも美咲の後ろにくっついて歩いていたくらいだ。

だから花子はこの子があまり好きじゃない。しかもことあるごとに花子のことを「浮気相手の娘」だのなんだのと言ってくる。それがたまらなく不快だった。

「今日、私の...

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